方新教授は非常に落胆した。彼は元々徳仁翁から待ち望んだ答えが聞けると思い込んでいた。それは法器がグーバ族が守護している場所つまり、この村のさらに西にある無人区にあるという答えだが、結果として徳仁翁からは答えとはとても言えないような答えしか得られなかった。
徳仁翁はまた言った。
「だが、グーバ族が守護しているものが、その仏典と法具ではないのかとわしは疑っている。」
方新教授がにわかに興奮した。張立もおもわず手に汗握った。方新と張立の感情が徳仁翁の話の影響で揺れ動いている時に、卓木強巴はただボーッと座っていた。なぜなら彼の父は、紫麒麟について何の手掛かりも語らなかったから。卓木は紫麒麟以外のものにはほとんど興味がなかった。